*アルちょうスレてます






























が俺の前から姿を消した。という表現は大袈裟かもしれないが、家にも来なければ街で見かける こともなく、メールも電話も寄越さなくなった。今まで適当に相手をしてきてよく今日まで続いたも のだとも思ったがなんとなく寂しくなった。けど俺は寂しいだなんて思いたくなくて、自分がケータ イの電源を入れるときもからのメールが入ってないかとどきどきしたことも、が来るんじゃ ないかと家を空けることも少なくしたことも認めなかった。そのまま気持ち悪い感情を認めないまま だらだらだらだらと引き摺ってみたら本当に俺がのことを好きだったみたいで更に気持ち悪くな った。
あまりにもあいつが本当に音沙汰なかったのでイライラして毎日を過ごしていたらアーサーに話をき け自分の立場を自覚しろと本気で、子供の頃のように叱られたので更にイライラした。イライラし たから文句の一つでも言ってやろうと――ああこれは別に口実って訳じゃない、念のため――のケータイ番 号を押した。メールなら確実に届いてしまうけれど電話なら電源が入ってなかったら履歴も残らない 。出ないなら出ないで俺がに自分から電話をしたことを知っているのは俺しかいないし出たら出 たでその時は何らかの進展があるだろう。このまま俺だけが気持ち悪いのでは割に合わない。
呼び出し音がやけに大きく、長く感じる。ああちくしょう手に汗かいてきた、なんかいろんな感覚も 麻痺しているように感じる。俺にこんな思いをさせるなんて何様のつもりだ。ああさっさと出ろよ、
プツッ「あ、、最近――」
呼び出し音が切れたとおもったら流れてきたのは感情のこもっていない知らない女の留守電コールだ った。ああ畜生畜生畜生何様だあの女、留守電なんかにしてたら履歴が残るだろうが。俺はイライラ してイライラして切なくて、ケータイなんかコンクリにでもぶち当たってかち割れたらいい、なんて 腕を振り上げたはいいもののの顔がまたふいに浮かんできて止めた。俺は少し頭が冷えて、そし てすこし恥ずかしくもあったので大人しくインスタントのコーヒーをさっと作るとカップに口をつけ た。つけただけで熱過ぎるコーヒーはまだ飲みたくなかったし、つけたカップがこれまた熱かったの でしばらく唇で熱を感じていた後すぐに離して溜め息をついた。
嫌われてもすき、なんて嘘だ。いつかそんな歌を聴いてがあたしみたい、でも露骨に嫌われてす きでいられるなんて本当に強いことだとおもう、と言っていたのを覚えてる。ああもうほんとに馬鹿 女だあいつは。なんで俺がこんなに一人の女に悩まないといけないんだよ。その気になれば今すぐに 尻軽女を何人だって呼び出すことができるのにそれをしないのはの顔がまだ頭の中でちらついて いるからだ。ちくしょう、なんだって俺の頭の中に居座ってくれてるんだ君は。離れていくとこんな に寂しいものだなんてしらなかった、。思えばのメールや電話には随分ぞんざいに返事を していたように思う。いやだけではなかった。色目つかって近づいてくる女全てにそうやって適 当に相手をして適当に抱いて適当にあしらって今日まで過ごしていた。最近は他の女のメールや電話 なんか開いてもいない。思い返してみると記憶の中のはいつも寂しそうに、切なそうに笑ってい た。ああなんで俺はどうでもいいだなんて思っていたんだろう。馬鹿なのは俺、
突如大音量で音楽が流れ出したと思ったらケータイだった。ディスプレイには「」の文字。ああ あ、ケータイを壊さなくてよかった!

「もしもし、アルフレッド?」
「ああ、うん俺だよ。・・・最近何かあったのかい?連絡も寄越さないで」
「ええ・・・少し、空しくなったの」

の声はとても気のない返事だった。今までの気の無いふりの彼女ではない。俺にその気がないの を知ってて、でも繋ぎとめたくて、でもそれをプライドが許さなくて、せめて遊びなれた女、気のな い女を演じていた彼女ではない。

「ああ、、よかった。それじゃあ何も心配いらないし全て解決だよ!俺は君がすきだってことに 気付いたし、もう空しくなんかないんだ!」








感情の洪水





そして彼女は口を開く(アルフレッド、もう遅すぎたのよ




(08.10.04)(絶望を知る19歳)