少し早く目が覚めたので優雅に会議室へ向かう途中のカフェテラス。優雅に紅茶を飲みつつ雑誌をめくっているあいつが視界の隅に移りちょっかいでもだしてやろうと近づくと、その雑誌がエロ本であることに気付いた。うわぁ朝からお盛ん。




「おまえ右の子が好みだろ」


イギリスは擬音が感じ取れる程風圧をまとって振り向いた。


に似てるから」


俺がにやりと笑ってやるとあいつの顔は真っ赤に染まってゆく。ああこりゃ図星だ。しかもこの慌て方は俺が言うまで理由までは気づいてなかったらしい。これは性質が悪い。そして面白い。


「ばっ、似てなんか・・・」
「だってほら想像してみろよ、がこんなポーズしてたらどうだ?ほーらそっくりだろ」


ああこれは少しやりすぎだったらしい。そしてほんとに想像したらしい。イギリスの顔はこれ以上ないってくらい赤くなっていたのにまた一段と赤みを帯びた。エロ本堂々と読むくらいなのに肝心なとこ初心だからからかい甲斐がある。俺は雑誌に眼を落とし、自分も雑誌モデルをへと置き換える。思ったより似てはいなかったがこれはこいつにとってはもうこれ以上ない破壊力をもっているのだろう。俺までうわこれはかわいー、と思ってしまうくらいなのだから。


「あてっ」


突如として俺の後頭部にすごい速さで何かがぶつけられた。痛い。これは痛い。お兄さん涙目。さするとなんだか熱を持っている。ああこれは相当痛かった。ほんと痛かった。そして今当たったもの、いやぶつけられたものは絶対にイギリスの拳だ。痛い。すごい痛い。


「お前想像しただろ・・・」


俺はうわこりゃまずいと認識するなり情けなくも平謝りをした。あーもーエロ大使のくせに純情坊ちゃんは扱いが難しくて困る。そうねちゃんのこと考えたりしていいのはおまえだけだもんねはいすいませんでしたー。


どんだけ平謝りしてもおっそろしい表情もオーラにも少し緩んだだけだったので俺はちゃっちゃと退散することにした。あと一回謝ったらさっさと走って逃げよう、そう思ったときだった。


「イギリス!」


うわなんていいタイミング。当の話題の本人がつかつかと小走りで歩み寄ってきた。途端にうろたえるイギリスを前に、俺はチャンスとばかりに何歩か下がった。これで蚊帳の外だ。


「またこんなとこでエロ本読んでたんですかあなたわたしが送った資料床に落としてたんでしょう秘書の方から預かってきました!」


はそれだけ噛まずにまくし立てると、赤くなって変なふうにうろたえているイギリスに気付いた。あーあこりゃまた想像が頭から離れてないなあのエロ純情大使ー。


「・・・あの、どうしたんですか」




なんだかおもしろい雰囲気になってきたので俺は退散することにした。あとはそこの茂みから観察させてもらうことにしよう。




リクありがとうございました!(09.05.06)