目を覚ますとカーテンの開いた小窓から色彩の強い日陽光が、少量なのに部屋を大分明るく照らしていた。満ちているのはおいしそうな朝食の香り。ふあぁと大きなあくびをひとつしてベッドから起き上がる。起き上がる際に手を突いたシーツは少し体重をかけただけなのによく沈んで、私は満足だった。ぺたぺたとはだしで歩く床も冷たくなくてお気に入り。またあくびをしながら長い髪を肩に垂らしたところでキッチンに片足を踏み入れた。うん、ジューッとベーコンが焼ける音とおいしそうなトーストの香りが理想的。
「はぁい、マシューおはよう」「うわ、さんまたそんな格好で」「すきでしょ」わたしは昨夜のまま起き上がってきたので何一つ身を覆うものを着ていなかった。ふふ、と笑うとあきれ半分戸惑い半分のマシューの頬に口付けた。照れたような困ったような顔で見つめられるも微笑んで席につく。「今日のトーストはなににする?」「うーん、ラズベリーのジャムがあったでしょ」「・・・メイプルおいしいのに」冷蔵庫を開ける音がする。目の前には暖かい湯気。かわいくてやさしくてわたしが好きな、それでいてがっつかない理想のボーイフレンド。私は大きく伸びをした。コトリ、とテーブルとジャムの瓶のぶつかりあう音と、降ってくるマシューの唇。「・・・」「・・・」熱い舌先。「・・・ベッド行こうか」「ごはんが先よ」「後ででいいよ」
素肌に直接触れるやわらかいシーツ。絡めあう手と手の温度。すべてが私のお気に入り。
(リクありがとうございました!)(10.02.17)